
新春を迎え、支援者の皆様にご挨拶を申し上げます。
2024年度もバングラデシュとインドの約1300人の子どもたちが、皆様のサポートのおかげで1年間、元気に安心して勉学に励むことができました。ESAの活動へのご理解とご支援に心から感謝申し上げます。
昨年はバングラデシュでESAが運営する2つの学校が設立20周年を迎えました。チッタゴンのジョナキ小学校では、それに合わせこれまでの事業評価を実施し、地域の子どもたちや村人たちにジョナキが大きな変化を与えることに成功しているという結果を得ました。何もなかった村にゼロからこの小さな学校を立ち上げた先人達への敬意、長らく村の子どもたちの教育に心血を注いだ教師への謝意、そして何より日本からエールを送り続けて下さった支援者の皆さまへの感謝を新たにいたしました。
「どんな境遇の子どもも良い教育の機会を与えれば、その子は必ず輝くことができる。そしてジョナキ(蛍)のようにその子たちがやがて社会を照らしていってほしい。」設立者の故ペルベス・カーン氏の願いのように、今、卒業生たちは様々な場所へ飛び立ち活躍しています。彼らがより良い国、地域を作っていく力になり、“新生”バングラデシュが平和で安定した国へと成長していってほしいと願っております。そして私たちも、この教育の光が消えることのないよう、今年も現地と共に活動して参ります。今年もご支援のほど、よろしくお願いいたします。
2025年が皆様にとって素晴らしい1年になりますように、お祈りしております。

理事長 内田智子

バングラデシュ・チッタゴンより心を込めてご挨拶申し上げます
ジョナキ小学校は単なるプロジェクトではありません。それは夢の結晶であり、長い間教育の機会を奪われていた地域の子どもたちが集い、学び、自らの人生を切り開き、地域社会の未来に希望の光を灯す場所です。
チッタゴンの美しいカルナプグリ川の近く、人里離れたチャーラキヤ村。この村には、2004年まで学校がありませんでした。経済的に厳しい状況にある家庭が多く、遠くの学校に子どもを通わせることは困難でした。しかし、そんな村に一筋の希望の光が差し込みました。それが、ESAが田んぼの真ん中に建設した、サイクロンシェルターを兼ねた2階建てのジョナキ小学校です。
2004年以来、ESAはこの村の子どもたちに無償で教育を提供し続けています。教材、制服、給食、健康診断まですべてを支えることで、学ぶ喜びを子どもたちに届けています。また、放課後には体験的なライフスキル教育を行い、生徒たちは学ぶ楽しさを感じながら自信を育み、明るい未来への準備を進めています。
その成果は、名門チッタゴン大学の経済学部を今年卒業するヤスミンや、学部生でありながらジョナキ小学校で非常勤講師も務めているアブやイムランといった卒業生たちが証明しています。ジョナキ小学校は、すべての子どもたちが特別な存在であり、社会にとってかけがえのない存在であることを実感できる場を目指し、日々教育に取り組んでいます。
このような活動が続けられるのは、皆さまの温かいご支援のおかげです。皆さまのご支援が私たちの夢を支え、子どもたちの未来を照らしています。心より感謝申し上げます。

ESAチッタゴン責任者 ワフィル・カーン
